非常持ち出し品はどこにおいていればいいか?
万一のときを考えて、非常持ち出し袋や非常食、飲料水などを準備保管される方が増えています。
何も準備しないよりはましかもしれませんが、準備さえして万が一の災害が起こっても大丈夫!と、安心していませんか。
はたしてそうでしょうか?
準備していても、押入れの奥深くや、台所の床下収納庫などいざというときにすぐに持ち出したり、できるところにおいてないと意味がありません。
そのために、保管場所や保管方法について考えてみたいと思います。
「災害に備えて非常持ち出し袋を準備したから大丈夫!」なんて、声を聞きます。
では、
「あなたは非常持ち出し袋は何個準備していますか?」
この質問の答えには
「四人家族用のものを準備したのでそれを1個です。」
て、自信をもって答えられます。 家族全員分のものを備えたから、本当に1個でいいのでしょうか?
でも、万が一その1個を保管しているところが損壊して、持ち出すことが不可能になったらせっかく準備した持ち出し品も、準備していないものと同じことです。
非常持ち出し品は身近な場所で複数個所に常備が理想です。
非常持ち出し袋の中身は避難時に、すぐに必要で役立つような品々を集めてあります。そのためには、緊急時に持ち出せる場所に常備していなければなりません。
まず、外に逃げ出すことを考えると、玄関付近においておくのがいいのではないでしょうか。火災などで、通れない場合を除き、家から脱出する場合は、まず、玄関へ向うのが被災時にあわてていても自然な流れだと思います。
一方、就寝時に災害に遭うと気が動転しがちなので、安心のために寝室の枕元においておくのも得策です。その他、各自の部屋など他の場所がだめでも、もう一方の場所の持ち出し品が大丈夫と、リスクを分散させる考え方が必要です。また、頻繁に保管場所を変えるのは止めたほうがいいです。家族全員が、保管場所についての知識を共有することが大切なことです。
頑丈な機密性の高いボックス等に入れて、庭の片隅で保管するのもひとつの考えです。
建物の崩壊に影響されないような場所を選ぶようにすれば、非常持ち出し袋の中も少なくできるメリットがあります。
自家用車は立派なシェルター
緊急に持ち出だせなくても、避難生活に便利なものややや重たいかさばるものなど、いわゆる二次持ち出し品は車に保管しておくと便利です。家とは別のシェルターとしての役割を果たしますし、過去の地震でも避難所での生活になじめない人は車の中で寝泊りをしていました。
この場合のデメリットは、日ごろから車に乗せているために、車の燃費が悪くなること。また、車の中での生活は、中越地震のときに問題になりましたが、深部静脈血栓症(エコノミー症候群)を理解していないと、急死の危険性さえあるので注意が必要です。
災害に備えて準備する物の中で食料品や飲料水は必ず賞味期限があります。最近は超長期のものもありますが、特にインスタントラーメンやミネラルウォーターなどは意外と短いので注意が必要です。年に一度は確認をして、入れ替えることが大切です。
「防災の日」に点検をするように決めておくと、その日が近づくにつれてテレビやニュースで防災関係の特集や、アナウンスをしてくれるので忘れることがないでしょう。
いずれにしても災害は忘れたころにやってきます。 災害に対して準備していることを忘れることなく、常日頃から視界に入るところにおいておくことがいざという時にあわてないことになります。
※深部静脈血栓症とは
深部静脈血栓症は、主に下肢の大腿や骨盤内の静脈が炎症を起こして血管に血栓をきたすものです。欧米ほど高頻度ではありませんが、我が国でも増加傾向にあり、特に60歳以上の女性に多いようです。
最近では、旅客機などの狭い場所に長時間押し込められたことによる下肢の静脈(下腿静脈や大腿静脈など)の血流が滞り(うっ血)が原因で深部静脈血栓症を起こし肺塞栓を合併して呼吸困難、ショック状態に陥ったケースが問題になりました。(エコノミー症候群)
血流は左心室から大動脈を通って全身に酸素が多く含まれた血液を送り出しています。これらの血液は体内でガス交換され静脈に集まってきます。
下半身の静脈(下腿静脈や大腿静脈など)から大静脈を通って右心房、右心室から肺動脈へ流れる過程で、血栓(血の塊)が肺の動脈につまり肺塞栓、肺梗塞となり重大な影響を人体に与えることになります。
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